TOMインターン卒業! 経験、知識、驚き、喜びをもらった貴重な1年間

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こんにちは、先日Tokyo Otaku Mode(以下TOM)のエンジニアインターン生を卒業した丸山(@alitaso345)です。TOMではおよそ1年間エンジニアのインターン生としてお世話になり、いろいろなことを感じたので、ここに書き留めておこうと思います。

TOMに入ったきっかけ

私はもともと漫画が好きだったというのと、ベンチャー企業に「よくわかんないけどなんかカッコいい」というぼんやりとした憧れがあり、Wantedlyを眺めていたときにTOMの存在を知りました。ただし、当時(2013年秋ごろ)はFacebookに投稿する記事を書くライターの募集しかしていなかったため、エンジニア志望の私はそこでは応募しませんでした。

年が明けてダラダラはてブを眺めていたところ、COOの安宅の記事が新着エントリに上がっているのを発見。そこに連絡先が書いてあったので、すぐにメールしました。

私「RubyとVimと漫画が好きです。雇ってください」

その後、何度かメールでのやりとりとCOOとの面談を経て、大学進学のために地方から上京するタイミングでTOMにインターン生として参加できることが決まりました。

エンジニアとして学んだこと

私はTokyo Otaku Mode Premium Shopの開発に携わることになりました。それまでも自分でちょくちょくコードを書いていましたが、実際になにかのサービスを運用した経験はなく、動いているプロダクトに触れるのは初めてのこと。ちょっとしたバグ修正でも自分が一体どこから手を付けていいのかまったくわからず、混乱することもありました。開発をするのに採用していたNode.jsとMongoDBに触れたのが初めてだったということもありますが、それ以上にこれまで他人の書いたコードをたいして読んでこなかった自分が膨大なコードを目の当たりにし、怯んでしまったことが混乱の最大の要因でした。

学ぶための質問方法

本当にどうしていいのかわからず、そのたびに社内のエンジニアの方に質問を繰り返す日々。当時の私はgrepの存在すら知らず、いま思うと「よくこの状態でインターンに応募したな」と我ながらあきれるほどです。質問をするときに私は「答えそのものを聞く質問」をしていたようで、「答えそのものを聞くんじゃなくて、答えを得るための方法を聞いたほうがいいよ」とアドバイスされたことを覚えています。

それからは単にどうしたらいいかを聞くのではなく、コードをどこまで読んでこれからなにをしようと考えていたか、こういった方法でやろうとしたけどうまくいかないのだが◯◯さんならどういうふうにやるか、ということを意識して質問するように心がけました。質問したときに邪険にされることは一度もなかったので、精神衛生的にとてもよかったです。

コードを読むこと、読みやすいコードを書くこと

大学の講義の関係上、開発にガッツリ時間を割くことができなかったためバグFix的な内容が業務的には多かったです。ちょっとした修正でもその周りのコードを読まなければならないことがほとんどで、前年とは比べものにならないくらい自分以外の人のコードを読みました。コードを書いた量と読んだ量や時間を比較すると圧倒的に後者のほうが多く、読みやすいコードを書くということは本当に大切だと実感しました。

自分で書くコードにはまだまだ自信がありませんが、コードを読むことに関しては以前と比べるとかなり成長できたと感じています。ふだんから使っているライブラリの中身を読むことに抵抗がなくなり、なにか気になることがあったときにググってHITした記事を見るという方法のほかに、GitHubで信頼できるエンジニアのコードを読んで参考にするという選択肢が自分のなかに増えました。

勝手に始める、そして勝手に広がる

私と同じインターン生の瀬越とはよくこんなことを話していました。

「データ集計周りのことでエンジニアに時間を割かせるのは抵抗あるよね……」
「瀬越がいなくなったらTOMの分析全般をできる人がいなくなってヤバい」
「なんとかしてDBについて自分たちで勉強して、使えるようになるための下地を作ろう!」

そこで、私と瀬越がMongoDB勉強会を社内で主催するというアイディアを上長であるCTOに提案。

私「チームの異なるインターン同士で勉強会をしたいですけど、業務時間内にやってもいいですか?」
CTO「いいよ」

はじめのうちは私を含めインターン生3人だけで細々とやっていましたが、ほかの人にはそのときに使った資料をSlackやesaを使って共有しつつ、勉強会の形が定まってきたらどんどん参加者を増やしていこうともくろんでいました。勉強会の回を重ねるにつれ、資料を読んでくださった社員の方が自主的に参加してくれるようになり、「エンジニアの手間を減らせるようにしていこう。業務の効率化が図れるように頑張ろう」的な風潮ができていったことはとても嬉しかったです。

社内のチームを跨いだノウハウ共有に関しては、まだまだできることがたくさんあり、社員もインターン生も関係なくやれることがわかったので、これから同じような試みがどんどん増えていくといいなぁと思います。

社内の雰囲気や文化について

CEOの亀井が「いつでもフルスイングだ!」ということをよく言っており、その意識が社内に浸透しているのを感じていました。プロダクトの開発はもちろんのこと、イベントや業務に関係のないことに対しても全力で楽しむ風潮があります。このあいだ行われたホワイトデーイベントも、「面白さをいかに女性陣にプレゼントできるか」ということを意識して開催しました。私はそういう空気が大好きなので、とても居心地が良かったです。TOMには言い出しっぺが多いところがいいですね。

成長に伴って人も多くなってきて、もともと大企業にいた人がTOMに転職するケースも多く見られるようになりました。僕が尊敬している1人に、前職ではEコマースを経験していて「これから伸びるであろうTOMのプロダクトをもっと良くするために来た」という人がいます。その人は入社して数日目の日報で「TOMの物流、運用はダメダメだ! よくこんなのでいままでもってたな!!」とめちゃくちゃDisる一方、「これから絶対に良くしていくぞ!」という気迫を周囲に伝え、エンジニア含め周りの人を巻き込んで進めていきました。そのスピードは圧巻のひと言。その姿を見て、企業にとっての即戦力というのはただ能力が高いだけでなく、周りを巻き込んで成果を出せる人間のことを指すのだと考えるようになりました。

ほかにも多くの人が中途で入ってきていますが、誰もがインターン生の僕でもわかるくらいの成果と存在感を出しているのはすごいなと感じます。企業文化を体現できる人を採用することの重要性を肌で感じました。来年のいまごろ、TOMがどんな組織になっているのか想像もできません。

あと、ガチオタとにわかオタクが共存できる環境にあったことはありがたかったです。私は漫画は好きなのである程度はわかるのですが、それ以外のサブカルチャーについてはほとんど無知で、知識はにわか程度しかありません。社名がアレだからといって恐れる必要はありませんでした。個人的には社内の本棚に大同人物語が置いてあったのが最高でした。

反省点

インターン生を卒業してみて反省すべき点も見つかりました。

技術を吸収する意識

最初にTOMに参加したきっかけが「ベンチャーへの憧れ」ということもあり、

ベンチャー企業というのはどんな雰囲気なのか
ナウでヤングな開発手法について知りたい
とにかくコードに触れたい

上記のような目的のために日々を過ごしていたわけですが、特定の技術や開発スキルにおいて「これができるようになりたい!」といった具体的な目標を自分で設定していませんでした。この点はCTOにも1 on 1のときに指摘されたのですが、結果的に自分のやりたいことや興味のあることは自宅での趣味だけで終わらせてしまい、それを業務にまで活かすことができなかったことが悔やまれます。

なにをやりたいか、どんなスキルを習得したいのかをきちんと自分のなかで整理して、それに挑戦させてもらえるようにすべきでした。

自分が良いと思ったことを布教することについて

私がTOMに入ったばかりのころは、エンジニアチーム内での情報共有にはGitHub wikiが使用されており、また日報はメールにて日々提出していました。私にはこれが苦痛だったのですが、あるきっかけでMarkdown形式で書ける情報共有ツールのesa.ioを試しに導入してみることになりました。エンジニアのなかで初期から積極的に利用していたのは@pchwさんと私くらいのものでしたが(最初のころは2人の日報しかなかった)、最終的にエンジニアチームではesaを正式に採用することが決定。これを機に、ふだんMarkdownを書かないチームにもMarkdownを浸透させようと思いました。

理由としては、ふだんGoogle Docsを使って資料や議事録等を作ると、文字の大きさがバラバラだったり謎の色付けがしてあったりして、「けっきょくどの部分が重要なんだ……?」と思うことが多かったからです。私にはひと目で理解することができませんでした。多くのチームが集まると、各チームの独自フォーマットが組み合わさって奇跡のような資料ができあがってしまいます。これの状況を放っておいていいことはないと、強く思いました。

しかし、結果として布教活動はうまくいきませんでした。その理由として、

そのツール(や書式)を推している人(私)がほかの人に利用を促しているが、自己満足的な押し付けであった
それを採用することによる中長期的なメリットの提示や現在使用しているツールとの比較をしっかりと行わなかった

といった原因があげられると考えています。今回はツールに関してでしたが、自らが組織やチームを作ろうとする際にも、こういった価値観や考え方の相違は確実に起こるであろうことを学びました。このインターン中に独自の対処法や方法論は考えられませんでしたが、この経験を次の機会にしっかり活かしていきたいと思っています。

所感

いろいろ考えるところはありますが、TOMで1年間過ごせたことは私にとってとてもハッピーでした!
TOMのみなさん、本当にお世話になりました。ありがとうございました!

僕がハッピーな1年を過ごしたTokyo Otaku Mode では現在一緒に働く仲間を募集中です!
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