Tokyo Otaku Modeフォトグラファーが初心者にこそオススメ!確実に写真がよくなる 超簡単!!RAW現像【前編】
Tokyo Otaku Mode(以下、TOM)のフォトグラファーのハラです。
ふだんはTOMが運営するECサイトの商品写真の撮影を担当しています。
先週のことでした……。
大きな台風が去り、気持ちよく晴れた秋の日、いつものように商品の写真を撮っていた
僕は突然
「恋に落ちました」
息がつまりそうになり、胸の鼓動だけがやけに大きく聴こえ、
暖かく優しい光に包まれ、目の前の世界が真っ白になりました。
それは僕だけではなく、彼女も同じことを感じているようでした……。
前回このブログで
いい写真を撮るのは難しい!! なんて思い込みにすぎない!と断言しました。
(興味のある方はこちらもお読みください)
今回はRAWでの撮影(現像)について書こうと思います。
僕は15年間プロのフォトグラファーとして活動していますが、RAWでの撮影に関してこんな声をよく聞きます。
「RAWで撮影ですか…難しそうですね…データも大きくて大変そうですね…やっぱりプロは違うなー」
いやいやいやいや! RAWでの撮影こそ、もっといい写真を撮りたい初心者の方に強くオススメしたいです。
今回も言います。
RAWでの撮影(現像)は難しい!! なんて思い込みにすぎない!(断言)
その理由を「RAWの説明」「 RAW現像の具体的なやり方」のふたつに分けて説明していきます。
###1. RAW現像について
- a. RAW現像? そもそもRAWってなに?
- b. 初心者にこそオススメしたい理由
- c. 現像ソフトについて
- d. RAWのデメリット?
###2. 実践!! 超簡単RAW現像のやり方
- a. ホワイトバランスについて
- b. 露出について
- c. コントラストについて
- d. 彩度について
- e. a〜dの組み合わせで撮影時のイメージに近づける
- f. RAW現像まとめ
##1.RAW現像について
###a. RAW現像? そもそもRAWってなに?
RAWとは デジタル一眼レフカメラなど(最近ではコンデジでもRAW撮影ができる機種はたくさんあります)で撮影した写真の保存形式のひとつです。
カメラの処理装置で調整や圧縮などを行わず、「生」または「未加工」に近い状態で保存したファイル形式と認識してください。
それに対し、一般的な保存形式であるJPEGは、色合い コントラストなどの処理を一通りカメラが行ったあとの「加工後」の状態であり、こちらは非可逆圧縮のファイル形式になります。
カメラ内で明るさや色が確定され、さらに圧縮処理が終わったJPEGは、あとから補正を繰り返すほど画質が劣化してしまいます。その点RAWデータなら、現像ソフト上で繰り返し補正しても元の品質を保つことができるのです。
なんだか難しく説明してしまいましたが……。
RAWとJPEGの違いをわかりやすく、みんな大好き♡カレーライスに例えると……。
RAW= カレールー お肉 じゃがいも にんじんなどの“食材”
→ 調理方法次第で、
野菜たっぷり甘口カレー 大人の辛口ビーフカレーなどどんなカレーでも作れちゃう
JPEG=野菜たっぷり甘口カレー(調理済み)
→ 既に調理されているので、
甘口野菜カレーから大人の辛口ビーフカレーは作れなくはないけど調理済みのカレーを調理するので無理がある そして美味しくない!!
どうせだったら自分好みの美味しいカレーつくっちゃおう!!(提案)
###b. 初心者にこそオススメしたい理由
「RAWはプロや上級者向け」って思い込んでいる人が多いようですが
僕は
初心者こそRAWで撮るべき!
だと思います。
プロカメラマンでも時には露出や設定ミスをして、失敗してしまうこともあります。
※僕もよく×→たまに失敗します……(小声)
初心者ともなれば、絶妙の条件を出すこと自体が難しいかもしれません……。
例えば、一生に一度の結婚写真など、撮り直しがきかないような撮影で失敗してしまったらそれはもう…悲劇です……(涙)。
でも、とりあえずRAW形式で保存さえしておけば、あとから調整がきくので安心です。カメラによっては、RAWとJPEGを同時に記録することも可能なので、そのような設定にするのも良いでしょう。
失敗してもなんとかなる!という意味でも、僕はRAWでの撮影をオススメしたいです!!
###c. 現像ソフトについて
JPEGもRAWファイルもカメラでは撮影した画像を再生・プレビューできますが、
RAWファイルは生の状態のため、専用ソフトをインストールしないとパソコンでは見ることができません。
そこで登場するのが現像ソフトです!
- Adobe Photoshop Lightrloom
- Capture One
などがプロもよく使用する代表的な現像ソフトです。
とは言っても、RawTherapeeなどフリーのソフトもあり、iPhotoでも現像はできます。
専用ソフトはカメラを買うと通常は一緒に付属されていますし、大手メーカーならサイトからダウンロードすることが可能なので困る必要はありません。さらには、写真の管理、整理にも一役買ってくれます。
専用ソフトが必要という点でちょっとだけ難しく感じるかもしれませんが、ソフトをインストールしてそこにRAW画像を読み込ませれば、あとはJPEGと大して変わらないので、実は思っていたよりも難しくはない!です。
###d. RAWのデメリット?
いいことだらけのRAWにも、当然デメリットはあります。
いちばん大きなデメリットは、ファイル一枚当たりの容量が大きくなるということです(一般のJPEGで撮影したファイルの2~3倍程度)。
ところが最近は16GBや32GBといった大容量のSDカードやコンパクトフラッシュの値段も安くなっていますし、ハードディスクも2TBや4TBのものが手頃な値段で売っているので、データ容量はそれほど気にしなくてもいい時代になってきました。
また、パソコンの処理能力に関しても、最近のパソコンは十分なパワーを搭載しているものが多いので、RAWを扱うハードルはずいぶん下がってきています。
前編はここまで!
さあ! 写真の新しい世界へと踏み込んでいきましょう!!
(後編へつづく)
※次回予告: 2.実践!! 超簡単RAW現像のやり方
いかがでしたでしょうか。
Tokyo Otaku Modeでは、こういった写真1枚1枚にも愛を持って日々の撮影に取り組んでいます。
ただいま、メンバー募集中です。カメラ撮影に興味のある方も、ぜひこちらからお問い合わせください。