恒例となったTOMアニメ観賞会が開催! その後、まさかの“衝撃事件”が……。

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みんなアニメが大好き。1人で見るのもいいけれど、大勢で見るのはまた別の魅力がある……。ならば集まって鑑賞会を開いちゃおう! 好きな話題で盛り上がり、さらに交流を深めよう!!

昨年の春、Tokyo Otaku Mode CEO亀井氏の“唐突な思いつき”でスタートしたTOMのアニメ観賞会。エンジニアを中心としたTOMスタッフに外部のお客様を交え、数回にわたって開催されたこのイベントは毎回好評を博した。『シドニアの騎士』第1期の最終回を上映した8月の回がおおいに盛り上がったことは、すでに当ブログでお伝えした通りである。

あれから4カ月。TOM内外からの「早く次を!」の声にようやく応えるかたちで、年も押し迫った12月の半ばに待望の次なる鑑賞会が開催された。新たな作品を用意し、新たなメンバーを迎えて行われた、参加者に中毒症状をもたらす“魅惑の夜会”はいったいどんな様子だったのか? 自称TOMイベントウォッチャーのわたくし岡田大が、前回に引き続き潜入取材を敢行。この場を借りて、会の模様をお伝えしていきたい。

今回の参加メンバーは次の通り(※敬称略、五十音順)。

  • 石井 慧(元FreakOut)
  • 伊藤 直也(KAIZEN platform Inc.技術顧問)
  • 今村 雅幸(VASILY CTO)
  • 亀井 智英(TOM CEO)
  • 重岡 正(TOMエンジニア)
  • 竹内 秀行(ユーザベース CTO)
  • 新舘 邦貴(TOMエンジニア)
  • 堀木 洋志(TOMエンジニア)
  • 丸山 有彗(TOMエンジニア・インターン)
  • 三河 正宜(TOMエンジニア)
  • 文字 拓郎(ユーザベース エンジニア)

会の体裁はこれまでとまったく同じ。お酒を飲みながら、食事をしながら、飲み会の延長でアニメを鑑賞する、というようなスタイルである。集合時刻が近づくにつれ、参加メンバーが続々と会場に集結。いよいよ全員集まったというところで、亀井氏による開会宣言が始まった……。


亀井 今日は主にCTOを務めているエンジニアさんをご招待したんですが、肝心のウチのCTO(関根氏)が不在でして。

一同 笑

亀井 参加する予定だったんですけど、のっぴきならない事情で……。

重岡 ふつうに沖縄に家族旅行に行ってます。

一同 笑

亀井 すみません。そういう状況なんですが、始めさせていただきます。今回はもう3回目? 4回目かな。今回初参加の方もいらっしゃると思うので主旨を説明しますと、ウチは休憩中や就業後に社内でアニメを見る機会が多いんですが、意外にエンジニアさんにアニメ好きが多いことに気づきまして、それなら外部の方も交えて鑑賞会を開いてみようという流れでこの会は始まりました。アニメの話だけでなく、仕事の面でも情報交換しつつ、交流できたらいいなと思って始めた企画なんですけど、やってみたらけっこう盛り上がったので、2回目、3回目と続くことになりました。その内容をブログで紹介したら、アニメ業界の人のあいだでもけっこう話題になったんですよね

一同 へ~。

亀井 なので、こういう会を常時開催することによって、なにかの情報を発信できたらいいなと思っています。初対面の方もいると思いますが、アニメを見つつ、共通する話題で盛り上がりながら、楽しんでいきましょう。よろしくお願いします。では、乾杯!

一同 カンパーイ!

伊藤 今日はなにを見るんですか?

亀井 今回は『リトルウィッチアカデミア』という作品を見ます。30分くらいの作品なので、ちょうどいいかと思いまして、これにしました。映画だと2時間くらいあるから、見ているだけで疲れちゃいますもんね。終わったあと、話す時間も限られちゃいますし。

伊藤 それは見たことないなぁ。僕は最近『ソードアート・オンライン』を全部見ました。頑張って。

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丸山 ブルーレイは買われる予定はないんですか?

伊藤 ブルーレイは全部買ったら10万円くらいするから。

一同 高いですよね~。

伊藤 だから迷ってます。アニメのブルーレイってなんであんなに高いんですかね~?

堀木 日本だとだいたい2話くらいしか入っていないですけど、海外だと複数の話が1枚にまとまって入っているのもありますよね。

伊藤 そうそうそう。

堀木 今日、ホントは『楽園追放』にしようと思っていたんですけど。

竹内 見たかったです。

堀木 ただ、注文したBDが届くのが間に合わなくて。

伊藤 あれって、最近上映したばっかのやつですよね?

堀木 まだやってます。

伊藤 全然ストーリーがわかんないけど。

堀木 見たほうがいいですよ。

伊藤 単発の映画なの?

堀木 単発ですね。

亀井 ところで、今日の参加メンバーは、だいたいみんな面識はあるんですか?

一同(周囲を見渡して) いや、全員とはないですね~。

伊藤 ごめんなさい、皆さん全員、ここの社員の方かと思ってた(笑)。

一同 大爆笑

伊藤 だって、亀井さん、いつも事前に詳細を教えてくれないから。

亀井 あれ? メールしませんでした?

伊藤 僕には「(前回参加していたスマートニュースの)川崎さんが来られない」という情報しか伝わってこなかったです。

一同 笑

亀井 じゃあ、1人ずつ紹介しましょうか。まずは今村さんから……。今村さんはVASILYという会社のCTOをされていまして、あの、iQONっていうスマホのアプリを開発された方ですね。

今村 完全に女子向けの(ファッション・コーディネイト)アプリなんで、男は誰も知らない感じです(笑)。

堀木 それ、matzのコーディネイトとか……。

今村 それです! それです!

伊藤 ああ、それでなんとなく聞いたことがあるんだ。

今村 Ruby会議で、技術顧問にいて。

伊藤 なんか3人くらい、matzと誰かと……。

今村 そうです。matzと、深津さん(fladdict)、あと、岸川さんていうiOSデベロッパの。

伊藤 わかった。そのサイト、僕見たことあります。

今村 完全に、ウチの新卒募集サイトです(笑)。

一同 笑

亀井 もともと今村さんとは家が近くて、飲んだあと一緒に帰っているときにアニメがすごい好きだということを聞いて、「オタクなんですけど、ファッションやってんですよ」みたいなことを言っていたのが気になっていたんです。で、これはそろそろ声をかけとかなきゃいかんな~って思って、今回お誘いしました。

竹内 そういう義務感が(笑)。

今村 やっているのはファッションサービスなんですよ。でも僕自身は、アニメと声優が大好きで。

亀井 あと、ファンドが同じポートフォリオなんで。

伊藤 あ、そうなんですか。

一同 ふーん。

亀井 というわけで、今村さんでした。

今村 よろしくお願いします。

亀井 では、次は……。

伊藤 伊藤です。

一同 笑

竹内 はい、存じております。

伊藤 自己紹介、難しいんですよね。

重岡 楽ですよね。伊藤です、だけでいいんですから(笑)。

一同 笑

亀井 もういいんじゃない(笑)。前も、もうみんな知ってるよねって感じだったし。

伊藤 自己紹介しなくても、知っていただけているっていうのはありがたい話なんですけど。最近はRebuild.fmっていうPodcastによく出てます。

亀井 あれ、どれくらいの割合で出てるんですか? 毎週ですか?

伊藤 いや、そんなことないですよ。僕は月に1回か2回くらいです。でも、いちばんたくさん出てますね。

一同 ふーん。

重岡 出演する日は決まってるんですか? 月に1回この日とか。

伊藤 決まってないです。(MCの)宮川さんがゲストに困ると僕に声をかけてくるだけです。

一同 笑

伊藤 しかも、だいたい2日前くらいに。僕は基本週末に予定を入れないから、土日はいつも空いてるんですよ。それを宮川さんも知ってるから。

亀井 家族サービスとかはしなくて大丈夫なんですか?

伊藤 大丈夫、大丈夫。だいたいいつも、宮川さんから週末に連絡があって、「今週いける?」「うぃす」みたいな感じです。

一同 笑

亀井 次は、こちらがユーザベースの竹内さんです。

竹内 ユーザベースの竹内です。SPEEDAとNewsPicksというサービスをつくっています。よろしくお願いします。

伊藤 どこかでお会いしているような……。

竹内 勉強会とかで(伊藤さんが)登壇されているのはよくお見かけします。

伊藤 ありがとうございます(苦笑)。あ、思い出した。僕が資料を見たんだ。

竹内 あー! あのCTO Nightの?

伊藤 そうそうそう。

亀井 僕はあれを見て、けっこうガチ系の人かなと思って。

重岡 スライドにアニメネタを入れておくと、僕らのアンテナに引っかかるっていう(笑)。

一同 笑

亀井 つながりはなかったんですけど、ユーザベースの社長に連絡して、「CTOを紹介してください」って。

竹内 「あの人はアニメ好きなはずだから」って(笑)。で、こちらが弊社の社員の文字です。

文字 文字です。よろしくお願いします。

亀井 NewsPicksの……。

竹内 そうですね。エンジニアですね。

文字 こんなときのために、名刺代わりに持ってきました。こういうやつなんですけど。どうぞ~。

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一同 爆笑 お~!

伊藤 これ、ガチじゃないですか。すごいな~。

亀井 60万部刷ったらしいですよ。

一同 えー!!

竹内 朝日新聞に折り込んでもらったりしています。

重岡 カッコいいっすよね。

伊藤 まったくアニメと結びつかないなぁ。

一同 笑

伊藤 これ、いただいちゃっていいんですか?

竹内 どうぞどうぞ。会社にまだ山のようにありますので(笑)。

亀井 あと、こちらが石井さんです。石井さんはなんて紹介すればいいんだろ……。

石井 えー、FreakOutという会社を退職して今はフリーです。

伊藤 あー、そうなんですか。

石井 直也さんが1回、前にいた会社の表参道オフィスに遊びにいらしたときはいましたね。よろにくを食べに行ってたとおっしゃってました。

伊藤 あー! だいぶ前ですね。

重岡 よろにく、行ったんですか? いいなぁ。

伊藤 FreakOutの方に、肉、ご馳走していただきました。お前、社員になれ、みたいな感じで。

一同 笑

亀井 こんな感じで、今日はいつもとはちょっと違うメンバーで、やっていこうと思います。川崎さんも(前回参加したクロコスCTOの)柄沢くんも来られないんで。

伊藤 あ、柄沢くんも来ないんだ。

亀井 柄沢くんがもともと、(次の観賞会を)やってくださいよって言ってたんですよ。僕はそういうのを全然求められていないと思ってたんだけど、会ったときに「早くやってくれないと、(次に鑑賞会で見る作品とかぶるといけないから)個人的に見るものを決められなくて困ってるんですよ」って話になって。

伊藤 で、誘ったら本人が来ないっていう(笑)。

亀井 そうそうそう。この日にやるよって言ったら、「ごめんなさい、そこは埋まってます」って。

伊藤 なるほど。

亀井 年内はこれが最後ですけど、シドニアの観賞会が好評だったんで、来年は講談社の方とかを呼んで……。あ、その講談社の方は、自分が講談社の人間だっていうことを知らせずに参加したいって言ってて……。

一同 (シーン)

重岡 それ、いま言っちゃダメじゃないですか!

一同 大爆笑

伊藤 (講談社の方がかかわるのなら)シドニアの第2期の先行上映会みたいのを開けないかなぁ。固いことを言わずに。

一同 笑

亀井 (ネタバレになりすぎて)記事にできないって話もあるし……。まぁ、いちおうそっちの企画も進めているので、年明けを楽しみにしてください。映画館でやった先行上映のイベントはすごく盛り上がったみたいだし。

一同 ほ~。

伊藤 先行上映会に行った人はツイッターとかで「めっちゃ良かった」とか書いてるんだけど、それを見るとホントにうらやましい。

一同 笑

重岡 そりゃそうですよね。

伊藤 見事に(抽選で)外れましたから。

亀井 いちおう応募したんだ?

伊藤 しましたよ~。ちゃんとブルーレイ全巻買って。頼まれてもないのにRebuild.fmでシドニアの話をたくさんして。こんなに貢献してんのに、外れですよ……。IT業界は圧をかけるのにはまだまだ弱いですね。もうちょっとエスタブリッシュメントな業界にいかないと。やっぱNHKかな(笑)。

一同 笑

亀井 じゃあ、そろそろ始めますか。ここ(オフィス9階)で上映するのは初めてだけど、準備は大丈夫?

堀木 OKです。5回くらいテストしましたから(笑)。今日上映するのは、さっき亀井さんからも紹介があった『リトルウィッチアカデミア』という2013年に作られたアニメで、アニメミライ2013という、映画祭のアニメ版のようなイベントで初公開された作品です。Kickstarterで続編の制作資金を募ったら、開始5時間で目標額を集めることに成功した、けっこうすごいアニメです。それの1作目になります。

伊藤 1作目?

堀木 2作目はまだ制作中なんです。

一同 へ~。

重岡 ちなみに、もうすでに見たことがあるという方はいらっしゃいますか?

一同 (シーン)

重岡 いませんね。だったら良かったです。

堀木 じゃあ、再生しまーす。

(上映スタート。途中で音声トラブルが発生するも、なんとか回復。参加メンバーは集中して作品を観賞し、無事にエンディングへ)

一同 拍手

堀木 どうでした?

伊藤 ベタベタだけど良かった(笑)。

竹内 ホントにベタベタでしたけどね(笑)。

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新館 第1話、なんですよね? で、まだ続編は作っているところ?

堀木 そういうことみたいです。

亀井 日本のアニメでKickstarterを使ってたくさんお金を集めたのって、たぶん初めてなんですよ。

石井 これって投資した人はなにがもらえるんですか?

亀井 ノベルティがいろいろ付いていて、DVDがもらえたりとか、あとは設定集とか。

一同 ふーん。

伊藤 (その場でネットで調べて)続編の目標額15万ドルって書いてあるけど、これじゃあ足りないでしょ?

堀木 作品自体の時間が短いから、ですかね。

伊藤 いや~。あれだけ人がかかわっていて15万じゃキツいと思いますよ。

竹内 相当作画にもこだわってましたもんね。監督がアニメーターの吉成(曜)さんですし。

亀井 有名な方なんですか?

竹内 有名ですね。YouTubeに『吉成曜作画パート集』というのがあがっているくらいですよ。

一同 へ~。

亀井 日高のり子さんが声優やってんだ、ということくらいしかわからなかった。

伊藤 それは世代的な問題ですよ。日高のり子ってだけで反応しちゃうところが。

一同 爆笑

石井 高山みなみくらいしかわからなかったですね~。

今村 日笠陽子も出てるじゃないですか。

一同 (有名どころを)ちょいちょい挟んできてますね~。

カメラマン すみません、このあたりでちょっと集合写真を撮らせてもらってもいいですか?

亀井 なに? この前の掌位みたいなことやるの?

一同 爆笑

堀木 それはわかる人にしかわからない(笑)。


このあと、参加メンバーはアニメ関連、ゲーム関連、仕事関連など、さまざまな話題で盛り上がっていったのだが、すべてに触れると膨大な量になってしまうので、今回はここまでとさせていただく。続きはまたの機会に!

と、締めくくろうと思ったところで、私のもとにビッグニュースが飛び込んできた。いや、これはビッグニュースという表現では生ぬるい。むしろ“衝撃事件”と言ったほうがいいだろう。そしてこの一件は、この記事をご覧になられている皆さんにも無関係ではない。人によってはテンションがMAXになるであろう、とんでもないことが起ころうとしているのだ。

1月某日、亀井氏から連絡があった。
「岡田さん、○日の午後は空いてますか? あるイベントの打ち合わせがあるんですけど、いつものようにレポート記事を書いていただきたいので、できれば同席願えないかと」

後日、約束の時間に合わせてミーティングの会場に向かった。その場にいたのは、『シドニアの騎士』の制作や広報に携わっている各社の、主要スタッフの方々だった。とある案件について打ち合わせること小一時間。話はとんとん拍子に進んでいった。そして、まさかの、驚きの、アンビリーバブルなイベントの開催が決定したのである。

#劇場版『シドニアの騎士』(3月6日公開)の先行上映会を2月21日にTOMオフィスにて単独で開催!

嘘ではない。すべては真実―――。亀井氏の思いが、そして伊藤直也氏の執念が、まさに奇跡を起こしたのである。「固定観念でできないと考えずに、かけあってみるものですね。
みんな、こんな展開なんて想像していなかったんじゃないかな」。ミーティング後に見せた亀井氏の笑顔からは、達成感がにじみ出ていた。

そして、注目はここから。TOMのアニメ観賞会は、これまでTOMスタッフおよび面識のある業界関係者を招待するかたちで開催してきたが、この先行上映会は参加者を一般公募することになったのだ。共通の話題で盛り上がることを目的とした交流会の意味合いも持たせるため、対象はエンジニアリングに関係する職に就かれている方に限定させていただくが、TOMとまったく接点のない方でも参加が可能になっている。シドニアが大好きな方、“同志”との交流を深めたい方は、ぜひこの一大イベントを構成するメンバーの1人になってみてはいかがだろうか。TOMイベントウォッチャーの私としても、歴史的な1日を迎える瞬間がいまから楽しみでならない。

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