たった10分で写真が上達!キャリア17年のプロが教える厳選 4つの「構図」

いい写真を撮るのは難しい!!なんて思い込みはとっとと捨ててしまいましょう!

Tokyo Otaku Modeのフォトグラファーのハラです。
普段はTOMが運営するECサイトの商品写真などの撮影を担当しています。

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僕は17年間、プロのフォトグラファーとして活動していますが、最近こんなことを言われました。
「一眼レフカメラを買ったはいいけど、わたしセンスがないからうまく撮れない…」
「インスタにアップする写真もっとよくしたいけど俺センスないから…。」

逃げちゃダメ!!絶対ダメ!!”センス”なんてよくわからない言葉に、逃げちゃダメ!!
「センスない」なんて言う前にこの記事読んでください!!確実に写真上手くなりますから。
ちなみにタイトルの”10分“で写真上達の10分。記事読み終わる時間が大体10分くらいかな?の10分です(笑)そう!つまり読むだけで確実に写真が上手くなるのです。

※ この記事に掲載されている写真はすべて、Tokyo Otaku Modeのフォトグラファーのハラが撮影した写真です。

「構図」を制するものが写真を制する

もしセンスというものがあるならそれは知識から始まります。知識を増やしていくことで何事も上達していきます
じゃあ、まずは何を学べばいいのか?それは「構図」です。17年間プロとしてやってきた僕が辿り着いた答えです。「構図」を覚えることが短期間で確実に上達する最初の一歩です。

「構図か〜。構図なんて気にせず自由に撮った方が楽しいじゃん!」なんて声が聞こえてきます。
「構図」って聞くとどうしても難しく感じてしまう人も多いと思います。
断言します。「構図」なんて超簡単です!!
この記事ではたくさんある「構図」の中から厳選した4つの「構図」を実際、僕が撮影した写真で説明していきます。
もちろん4つの「構図」全部憶える必要はありません!構図ひとつひとつの名前を憶える必要もありません。この4つの「構図」のどれかひとつを意識して撮るだけで一眼レフカメラでもスマホでも撮った写真が確実にワンランクもツーランクも上手になることを保証します!

そもそも「構図」ってなんだ?

4つの「構図」を紹介する前に…というか「構図」ってなに?なんて思う人も多いと思います。みなさんがカメラを持って写真を撮ろうとするとき必ず撮ろう!と思う被写体やポイントがあると思います。それを写真という四角の枠の中のどこに どのように 配置するかというのが「構図」です。

要は 決まった場所に撮りたい!と思うものを置くと今までの写真がびっくりするくらい、
いい写真になるよ!ってことです。

《目次》

1. 日の丸構図
2. 三分割構図
3. 対角構図
4. 三角構図
5. まとめ

1.日の丸構図

「たかが日の丸されど日の丸」ど真ん中に視線集中!

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「日の丸構図」はその名の通り被写体をど真ん中に持ってくる構図です。
初心者がまず最初にやる構図なので失敗例のように言われることも多い構図ですが僕は潔さが好きで多用します。

image_2(ISO320 1/200s f9 105mm)

かわいいミクのラテアート!!ど真ん中に配置!!迷いなし!

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マグカップを上からみるなんて日の丸すぎる写真ですが、僕はこの構図で正解だったと思います。思わずミクもにっこり(笑)

image_4(ISO200 1/320s f1.8 50mm)

渋谷のスクランブル交差点の前に生えている木です。実は最近までこんな木が生えているなんて気づきませんでした。みなさんは知ってましたか?

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ど真ん中にもってくることで木の持つ強い生命力を感じさせる写真になりました。

「写真はシンプルであればあるほど美しい。」僕が写真を撮るときにいつも意識していることです。「日の丸構図」はその最たる例。これは!!という被写体に出会ったときは迷わず「日の丸構図」!

2.三分割構図

神ってる構図といえばコレ!!名前だけでも覚えていってください!

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今回紹介する4つの構図の中でもこの「三分割構図」!!これこそ神構図なのです。もう覚えるのはコレだけでいいんじゃないかな、って個人的には思うくらい(笑)、”使える構図”なのです。
上の図のように縦、横とも三分割した線を「分割線」、その交差する点「分割点」と呼び
「分割線」に合わせて主題を置いたり、区切りとして配置するだけでOKです!たったそれだけで、不思議と視覚的に安定感と美しさを感じる構図なのです。

image_7(ISO400 1/80s f22 70mm)

LAへ出張に行ったときに撮った写真です。お気に入りの一枚

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水たまりに映る青い空と青い車 右側にある青い壁。あえて車本体を写さないで水たまりに映るタイヤを「分割点」に配置しました。目の置きどころが定まらない写真に安定感が生まれています。恐るべし「三分割構図」!

image_9(ISO200 1/1600s f1.4 50mm)

長野県に取材に行ったときの夕陽です。あまりに綺麗なので車を停めて写真を撮りました。

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夕陽が沈むところを「分割点」に配置しました。奥の山を「分割線」に合わせているので
さらに安定した写真になっています。

image_11(ISO800 1/60s f1.4 50mm)

ピンクの薔薇です。薔薇は色によって花ことばが変わりますが、ピンクは「美しい少女」です。

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あまりにも魅力的な薔薇なので、ど真ん中に置いて写真を撮りたいところですが、花の部分を「分割点」に置くことで切なさや儚さが生まれました。花が傾いている方向のスペースを開けなかったことも、効果的にそのイメージを助長させています。

「三分割構図」は「分割線」や「分割点」に必ず被写体を置かなければいけないというわけではなく、あくまで目安にすれば大丈夫!その近くに置くだけで写真に安定感や美しさが生まれます。この「三分割構図」を意識するだけで写真のレベルが確実に上がります。
余談ですが「三分割構図」を意識して世にある写真や映像をみると、この構図がどれだけ多く使われているかがわかると思います。僕は初めてそれ知ったとき、(大袈裟ですが)世界の見え方が変わりました。

3.対角構図

「奥行き」と「動き」。ダイナミックな力強さに惚れてまう構図

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写真の対角に合わせて配置することで、動きや奥行きを作ることができる「対角構図」。
ダイナミックで力強い構図といえます。斜めになっているものを探したり、撮る角度を変えて斜めにしたり、いろんな方法で斜めを作ってみましょう。

image_14(ISO1000 1/2500s f5.6 50mm)

渋谷東口、歩道橋の上からたおしゃれなストライプの車を見かけ思わずシャッターを切りました。

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この時、車は信号待ちですが、対角構図にすることで流れと動きが生まれました。

image_16(ISO200 1/80s f8 50mm)

家すぐ近くの川は春になると綺麗な桜を咲かせます。桜は散りかけのときも美しいです

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影になっている部分を対角線で分けたことで、川に奥行きと流れが生まれました。

「対角構図」は、被写体や背景を画面の対角線上、斜めに配置する構図です。視線に流れが生まれ、奥行きや躍動感が表現できます。

この構図は、大きな建造物、電車や飛行機スポーツなどダイナミックな写真によく使われます。対角線と言っても、四隅の頂点から引きおろした線分ということではありません。20度の線でも45度の線でも「対角構図」と言っても差し支えないのでどんどん挑戦してみましょう!

4.三角構図

安定感。奥行き。リズムを生み出す、まさにカッケー構図

最後に紹介するのは、この「三角構図」です。自分の写真を見返すとこの「三角構図」が多いことに気づきました。とても使いやすい構図だといえるでしょう。
ポイントは地が大きく、天が小さいことです。こうすることで、写真にどっしりとした安定感が生まれます。

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image_19(ISO400 2s f22 18mm)

写真には音がないですが2秒間のスローシャッターを切り、光とブレで音を演出しました。聴こえてくるはずのない音楽が聴こえてきませんか?

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ブレブレの写真ですが、「三角構図」にすることで安定感と奥行きが生まれています。

image_21(ISO200 1/80s f1.8 50mm)

大好きなミュージシャンのライブで、一瞬ライブハウスの空気が変わった気がして天井を見上げると、なにかを象徴するかのようにミラーボールが神々しく輝いていました。

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「三角形構図」にすることで、天井を見上げている視線の流れができました。

「三角構図」は風景写真では木や山、ビルやタワー、奥行きのある道などで活用できますが
実はポートレートでもかなり使えます。座った人やバストアップなどは頭を頂点として肩を通って下に広がり三角形がすんなりできるからです。「三角構図」になっていると安定感が生まれるとわかっていると、撮影のアプローチにも大きな変化が出ると思います。

5. まとめ

今回は4つの構図を紹介しましたが「構図」は写真だけではなく、絵画、映画、イラスト等にも使われるものなので意識的にみると、いろいろなところに今回紹介した「構図」を発見できると思います。
もちろん4つだけではなく、他の「構図」もまだまだあります。この4つの構図をマスターしたら、その他の「構図」も学んでいけばさらに写真は上達するでしょう(機会があればまた紹介します)。

カメラを持っていれば誰でもフォトグラファー

僕がいつも言っていることです。現代ではスマホも含めカメラの性能が上がり、『失敗』はほとんどなくなりました。誰でも撮れる写真ですが、ほんの少しの心がけで写真は格段にレベルアップします。
「構図」は知っていると知らないでは圧倒的な差が生まれます。

写真は超カンタンなものです。
そして、 めちゃめちゃ楽しいものです!!

綺麗!楽しい!面白い!かっこいい!大好き!そして、寂しい…悲しい…切ない…。

何かに心を動かされたとき、手に持っているカメラのシャッターを押してみましょう。

その写真はきっと写真を見た人の心も動かす、”いい写真”になると思います。

最後に。
「構図」は写真一枚の中にひとつの「構図」だけではなく、複数の「構図」で構成されている場合もあります。下に続く写真も、「構図」を意識して見ると今までと違う印象を受けるかもしれません。

image_23(ISO200 1/640s f/1.8 50mm)

image_24(ISO200 1/400s f/2.8 70mm)

image_25(ISO1600 1/400s f/16 50mm)

image_26(ISO2500 1/500s f/2.8 70mm)

image_27(ISO200 1/640s f/1.8 50mm)

*解答というわけではありませんが…
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さあ、カメラを持って町へ出よう!

いかがでしたでしょうか。
Tokyo Otaku Moddeでは1枚1枚に愛を持って日々の撮影に取り組んでいます。

ただいま、メンバー募集中です。カメラマンは募集していませんが、カメラ撮影に興味のある方も、ぜひこちらからお問い合わせください。

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